#株式投資ノート

相場に関すること全般

誤り続けるイエレン

2022年5月31日、イエレン米財務長官は、CNNで放映されたインタビューで、「インフレ進行の道筋について私は間違っていた。想定外の大きな経済へのショックでエネルギー・食品価格が押し上げられるとともに、供給のボトルネックがわが国の経済に悪影響を及ぼしたが、当時はこれらについて完全には理解していなかった」と、昨年の予測が不正確だったことを率直に認めた。

イエレン米財務長官のこれまでの誤った景況感

1.イエレン米サンフランシスコ連銀総裁

2006年当時、イエレン米サンフランシスコ連銀総裁は、地域の金融機関に対して、サブプライムローンの拡張を推奨していた。当時は、グリーンスパン第13代FRB議長も、サブプライムローンは、貧しい人々に持ち家を可能とする民主的な金融手段である、として推奨していた。
2007年に米国の住宅バブルが崩壊して、サブプライムローンを抱える米国の金融機関の破綻が相次いだことで、イエレン米FRB副議長は、バーナンキ第14代FRB議長とともに奔走させられることになる。

2.イエレン第15代FRB議長

「かなりの期間(considerableperiod)」

2014年3月19日、イエレン第15代FRB議長は、就任後初の記者会見で「債券買い入れを終了してから利上げ開始までの「かなりの期間(considerble
period) 」というのは、半年程度だろう」と発言した。 

「今回は違う(thistimesdfferent)」

2017年12月、イエレン第15代FRB議長は「逆イールドと景気後退の間には歴史的に強い相関関係がある。相関関係は原因ではないことを強調させてほしい。今回は事情が違う」と述べて、長短金利逆転(逆イールド)がリセッション(景気後退)を警告するシグナルであることを否定した。また、2019年にも長短金利逆転(逆イールド)が発生したが、パウエル第16代FRB議長とイエレン第15代FRB議長は、リセッション(景気後退)入りを否定していた。

3.イエレン第78代米財務長官

「インフレ高進は一時的(transitory)」

2021年の米国のインフレ率は、バイデン米政権の現金給付や原油価格の上昇を背景に、1月の前年比+1.4%から12月の前年比+7.0%に向けて上昇基調を辿っていた。しかし、パウエルFRB議長とブレイナードFRB理事、そして女性初の財務長官に就任していたイエレン第78代米財務長官は、「インフレ高進は一時的」と軽視していた。イエレン米財務長官は、多くのモノの価格が急騰している要因として、「新型コロナウイルスパンデミック(世界的大流行)が全世界のサプライチェーンにもたらした甚大な混乱」を挙げて、そうした影響は徐々に解消に向かうとした。さらに「クリスマスに入手しようとしているモノの不足で消費者がパニックに陥る理由はない」と語った。