#株式投資ノート

個別銘柄の分析やPFの記録など

Code 33: 先導株(ミネルヴィニ)

2003年-2005年のモンスター・ベバレッジ

2003 EPS +75%,売上高 +20%,純利益率 (3.3%→)5.4%

2004 EPS +214%,売上高 +63%,純利益率 (5.4%→)11.3%

2005 EPS +195%,売上高 +93%,純利益率 (11.3%→)18.0%


Code 33

会社の売上高の伸び率が加速して(25%から35%、45%という具合に)いれば、素晴らしい。 しかし,もっと良いのは,売上高の伸びが加速していると同時に純利益率も上昇している場合である。この場合,今後利益が急増し,株価の爆発的な上昇に火が付くことが期待できる。

Code 33とは,①売上高成長率,②純利益率の両方が3四半期連続で増加している状況をいう。Code 33を満たしている状態の銘柄は,上昇の第2ステージ(本格上昇のステージ)にいる先導株と位置付けることができる。

本記事では,先導株の特徴(銘柄の6つのカテゴリ,先導株の株価の動き),先導株を見つけ出せるファンダメンタルズ分析についてまとめた。

こちらは直近の業績を並べたものから,特に業績の良かった2銘柄だ。下記だとTSLAは惜しい(次の四半期で満たされる可能性がある)が,NVDAは満たされている。

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銘柄の6つのカテゴリー

自分が注目している銘柄がどんな事業の性質を持っていて今後どれぐらいの利益成長が見込めるかそういった将来の見立てを立てるためには,その銘柄の事業内容や業績によって会社を分類することが必要である。

銘柄は6つのカテゴリーに分類される。

①先導株

②大手ライバル株

機関投資家好みの株

④業績回復株

⑤循環株

⑥旧先導&出遅れ株

この6種類の株の中でどれに投資すべきかと言うと,先導株に投資すべきである。

 

先導株の特徴

①増益率が高い

②属する市場の規模に対して企業の規模が小さく成長余地が大きい

③株価の動きとしては強気相場で最初に新高値になるような銘柄

例 ASML, レーザーテック

 

先導株の具体的見つけ方

先導株が他の銘柄と異なるファンダメンタルズがあるのと同様に,株価の動きも先導株特有の動きを示す傾向がある。株価の動きを見ることによっても先導株を絞り込むことができる。

先導株の特徴の第一は,市場平均より先に転換するということである。

先導株は,市場平均やセクター平均より先に弱気相場の下落から転換し上昇をし始め,そして市場平均が元の株価水準まで反発すると先頭株はその時点で新高値を迎えておりそこからさらに株価を上昇させ,元の株価水準の数倍まで達した後天井を迎え,この頃には先導株から資金が出遅れ株に移動し,先導株はどの銘柄よりもまた市場平均よりも早く開くを始め,下落が始まると株価が急落する。今年(2021年)のユニクロソフトバンクGが顕著である。

先導株の株価は,市場平均が下がっている時に上がったり市場平均との相関のない株価の動きをしたり他の多くの銘柄の株価の動きと逆行するような株価の動きを示す。

市場参加者は,コロナショックのような大幅な下落局面の後,市場平均が回復してくる時には先導株はすでに急上昇を始めており,過去の株価水準や指標と比較しても明らかに高すぎるというシグナルを出しており,この後急上昇する伸びしろがあるとわかっていてもなかなか買えない。

このように,どの株価指標銘柄よりも最初に安値高値を付けるので多くの投資家は気づいた時にはすでに高く見えてしまいなかなか買えないというのが,先導株を買えない一つの理由になっている。

また,先導株は,自社の成長性に対する期待の高さに加えて強気相場による買いが買いを集める展開(上げの回転)となり株価が急上昇するので,なかなか株価指標で判定することができないという特徴がある。

 

先導株のファンダメンタルズは「未来の成長」

ファンダメンタルズ分析によって先導株を選定する際には,未来の成長に着目することが大切である。成長というのは,売上や利益率や利益額であるが,この中でも特に利益額が大切である。

 

利益を評価する着眼点

①収益力:利益がどれだけあるのか

②持続力:利益成長がどれだけ続くのか

③正確性:この成長の見通しはどれだけ正しいのか

この利益の三つの評価から先導株を見つけていくわけである。

そして未来の成長というのは,数値として現れてはいないものの多くの投資家がその企業の成長を期待するような将来性のことをいう。そして,効率的市場仮説を前提とすると,コンセンサス予想に対するサプライズが重要となる。こういった投資家の思惑や期待を反するような事象というのは株価を動かす原動力となる。そしてこの将来性が実際に株価に織り込まれていき,株価が上昇していくわけである(リスクプレミアムの順次的解消)。

 

ファンダメンタルズ分析と株価の動きの関係性

先導株の第2ステージ(本格上昇ステージ)から買うにあたり,その銘柄のプライスアクション的シグナルに意味を与えるファンダメンタルズの中で,特に注目したいのが,第2ステージに表れる材料と,第3・第4ステージに出る材料の違いである。

株価が上昇し始めるタイミングでは,好材料が出るあるいは頻出し始め,まだ業績の数値としては出ていないものの投資家が今後利益が成長していくだろうと思わせるような投資家の思惑を誘うような材料が出て株価が上昇し始める。

そして,上昇し終わる時の材料は,実際に会社が業績として上方修正あるいは決算によって EPS の上昇率が高まったという事実が公表されたわけで,それに反応して買う一般投資家に対して機関投資家は利益確定の売りを出してどんどん保有株数を減らし,最終的には,ガイダンスに示された売上高やEPSに成長鈍化(増収益加速度の変化率のマイナス転化)の兆しが見えたりコンセンサス予想を下回る部分が目についてきて株価上昇の原動力となっていた機関投資家も後発の一般投資家も売り優勢となり株価は急落する。

つまり,上昇するあるいは下落するタイミングでは思惑の材料そして上昇し終わる終わるタイミングでは事実が発表されて株価が動いているということがある。

以上のような株価とファンダメンタルズの関係を考えると大きく利益を取るためには株価上昇前に先導株を見つける必要がある。株価サイクル(チャートパターン)が第2ステージであり,かつ好材料が出ている銘柄を見つけるのが,先導株の選定には重要となる。

 

好材料をいち早く見つけるためにはどうすればいいのか

好材料をいち早く見つけ,先導株と早期に推定するためには利益の質を評価することが大切である。

利益の質とは,

①どれだけ利益を稼げるかという収益力

②どれだけ続くのかという持続性

③それらの収益力と持続性が見込めることの正確性

この3つで構成されるものである。

利益の質を見ていくには,利益の源泉を探ることが大切である。

①販売数量

②販売価格

③経費

この三つの源泉を評価することによって収益力持続性正確性を評価することができ利益の質が高ければそれが先導株であるという分析ができるということになる。

利益は売上から原価を引いて算出されるが,この「売上」は「販売数量×販売価格」で成り立っている。そしてそこから原価(材料費,減価償却費,製造労務費)及び販管費を差し引くことによって最終的な利益となる。

 

利益の質をチェックする具体的ポイント

利益増加パターンの中で,利益の質が最も良いと評価されるのは,販売数量が増加し販売価格も増加し経費が減少するパターンである。売上が増えて原価が下がればそれは相乗効果によって大きな利益を生むのでこのパターンが最も利益の質が良いということになる。

一方で利益の質が悪いと評価されるのは販売数量等を販売価格が一定で経費が減少するパターン。経費が削減することによって利益が増加するパターンは長く続かないので評価が悪いということになる。

販売数量が増加することによる利益増加のパターンは基本的に,利益の質が良いと評価ということができる。

販売数量は,新しいあるいは既存の市場で販売量が増加している場合には,事業領域の拡大に成功しているあるいは既存の市場の中で新しいニーズが生まれているということになるので,収益力もあり持続力もあるという面から利益の質を向上させる良い材料として考えられる。決算の数字というよりは,業界紙等で足元の需要を見ていくことが望ましい。

価格に関しては,新製品の価格帯をチェックしたい。価格決定力があるつまり優位性があるということ言うことになるので,今後の利益成長に繋がると評価することができる。実際にそれが決算の数字に平均単価という形で表れてきたかどうかも,後にチェックすべきポイントである。

一方,材料や物流費の高騰によって販売価格が増加した場合は,仮に価格が上がったとしても利益に貢献しないか,貢献したとしても利益の質は悪い。外部環境が悪化したことによって自社製品の販売価格を上げざるを得なかったということになるので,今後の利益成長には繋がると考えることできない。

経費に関しては,良いパターンとしては,生産性の向上や低コスト材料の開発による材料費低減が挙げられる(単位変動費の削減)。こういった企業努力によって経費を削減した場合には,収益力に持続性があるということになるので,利益の質が向上したと考えることできる。一方,悪い例としては,人員削減や工場拠点の閉鎖または赤字部門の撤退などが挙げられる(固定費の削減)。こういうことによる経費の削減というのは自社の事業がうまくいってない場合に株主からの評価を下げないための一時的な利益の増加となるので利益の質にはつながることはない。