k's point of view

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Brexitと,スウェーデンとEU

Swedish central banker worried over Brexit impact on Sweden | Reuters

 

 

イギリス同様ユーロに参加していないスウェーデンも今回のイギリスの様子をwatchしていたんじゃないかと思って調べてみたら,こんな記事がありました。

 

仕事でスウェーデンの会社と結構頻繁にやり取りをしていたことがあり,非常に勤勉な国民性とすぐれたビジネスセンスに,日本人と近いものを感じました。

 

上記とは別の記事ですが,このような分析も以前目にしました。

"In the case of Sweden, we are an ally in terms of our economic preferences. We are also another member state that is in the EU, and not in the euro. And Britain has always fought hard for the rights of non-euro states in the EU. Sweden benefits from that as well,"

イギリスは自国通貨主義のEU加盟国として,スウェーデンと利害を共通にしており,そのような自国通貨主義のEU加盟国の代表的存在として戦っていたと記事にはあります。また,今後イギリス離脱後は,スウェーデンに対するユーロ参加プレッシャーが高まるだろうとも。

 

ユーロに一度参加してしまえば最後,金融政策・財政政策ともに強烈な足かせとなります。ギリシャのおかげでユーロ安となり輸出で莫大な恩恵を受ける工業国ドイツがいる一方,適切な通貨水準にならないためいつまでたっても不況の国々がいるのがユーロの制度的帰結です。

 

(そのため各国が資金を出してユーロ参加国のうちの貧困国を援助するのでしょうが,それには常に援助する側の国民の不満との戦いが伴います。)

 

マイナス金利を導入しているスウェーデンが今からユーロに加盟することは,国内経済の混乱をもたらし,困難を極めると思います。

 

ポンドで頑張っているイギリスがEUから離脱を決定したことで,EU内でのスウェーデンの立場は弱くなってしまいそうです。

 

今度は財政悪化に苦しむイタリアなどの南欧諸国が国債(外債)のデフォルト危機を具体的に迎えれば,EU加盟国が自国通貨の発行に切り替えるという通貨ナショナリズムの機運が高まるかもしれません。

 

さらに,上記ユーロ圧力へのカウンター世論に加え,移民難民の問題でシェンゲン協定もうざくなってくれば,スウェーデンもEUから離脱する可能性が出てくると思います。(ドイツやフランスは全力で離脱を阻止するでしょうが。)

 

 

今後の動きを注視していきたいと思います。

 

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