アドラー心理学・嫌われる勇気
最近アドラー心理学に触れる機会があり,個人的に考察を深めている。
自分の想いと重なるところがとても多い。
社会学の常識である承認欲求についての見解には驚いた。アドラー心理学では承認欲求を対人関係やモチベーションの核に据えることを否定する。人は他者の期待を満たすために生きているのではないと喝破する。
ただそれとしっかりと区別しなければならないのが,共同体への帰属意識と貢献しているという感覚である。他者から認められるために貢献するのではなく,仲間に良いことをしてあげたいという人間の自然的な欲求を素直に認め,そこに重きを置く。
自分にはそういう価値があるという意識と,他者は自分の仲間であるという意識が大切と説かれる。要は自信ないし自己肯定感の問題であり,その感覚のソースの問題である。
そのような意識により,人格的自律を獲得し,その上で社会と調和することが大切と説かれる。
子どもの育て方にも示唆がありそうで,褒めるのではなく,encourageするのが重要と考えられる。
転職・転校・引越しなどで新しいコミュニティに属する際に,そのことをメタ的に認知してよくよく気にかけておくべきと思う。
インタビューもあった。
岸見一郎×古賀史健【第1回】今こそ求められる「承認」ではなく「貢献」によって自分の価値を実感する勇気() | 現代ビジネス | 講談社(6/6)