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k's point of view

経営の現場で,サラリーマンとフリーランスの境目にいる者です。旧司法試験の問題を中心に,新たに実務的視点で考えてみるブログです。その他ビジネス関連の雑考や法律・ビジネス関連の書籍紹介もいろいろ記載していく予定です。最近は映画についての感想も縷々書いています。

【Brexit】EUをめぐる欧州の状況

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Theresa May首相。

Boris Johnsonが首相にならなかったところに英国の良識の高さを感じます。)

 

引き続き,Brexitの問題。
 
私は,
・外国からの資本の自由な流入
・外国への人材や技術や所有権の自由な流出
・通貨統合
・自由な国家間の人の移動
・国外での経済活動の許容
はしっかりControlすべきと思っていて,EUのように何でも自由・統合というのはRadical過ぎて考えものです。
これらのファンダメンタルなところはある程度制限しても自由主義は成立すると考えています。ナショナリズムに基盤を置く,「国家」という制度とその帰結としての抑制・均衡・競争・協力の構造は世界の安定にとり有益で,この枠組みを弛緩させるのには慎重であるべきです。
 
国家権力(特に財政と警察権力と徴税権力)を完全には手放さない以上,EUでの政策運営は常に綱渡りになります。
 
制度の穴を抜けて得をする人(Tax Haven)や割を食う人(移民・難民の問題)が必ず出てきてしまいます。
 
国という枠組みを解体するほどにはまだ人類は成熟していないと思います。
 
※ユーロに一度参加してしまえば最後,この統合通貨は各国の金融政策・財政政策ともに強烈な足かせとなります。南欧諸国のおかげでユーロ安となり輸出で莫大な恩恵を受ける工業国ドイツがいる一方,いつまでたっても不況の国々がいるのがユーロの制度的帰結と思います。
(そのため各国が資金を出してユーロ参加国のうちの貧困国を援助するのでしょうが,それには常に援助する側の国民の不満との戦いが伴います。ここには厳然としてナショナリズムの衝突があり,理想論の走りこの事実に目を背けることはできません。)
 
しかし,ここで一つ言えることは,今の流れのことで,EUの制度的欠陥の問題を直視せず,民族や宗教で人を区別して問題を座視するように進んでいることは,明らかに間違っており,よくないということです。地政学的問題や人類一般の傾向として分析すべきであり,民族や宗教で切り分けて整理していくと,今後民族主義や宗教対立の先鋭化の傾向を招いてしまいます。
 
ここはがんばってColor Blind,Religion Blindを貫くべきです。これが近代の成果物のはずです。