k's point of view

経営を本業とし,その現場で毎日活動しています。このブログは,旧司法試験の問題を中心に,新たに実務的視点で考えてみるブログでしたが,最近は,ビジネス関連の雑考や法律・ビジネス関連の書籍紹介の記事が多くなっています。

ダットサン民法改訂 改正民法対応



2018司法試験 短答足切りと論文合格率について

今年の司法試験,

 

5000人の司法試験受験生に対し、短答で昨年同様に3割ちょい落ちるとすると、3000人強の論文の戦い。これで合格者数据え置きで1500人受かるなら、短答さえクリアすればかなり有利

 

とのことです。

 

受験生のみなさんは自信を持ってがんばって欲しいと思います。

 

受かれば,それを武器に攻めの姿勢で行けば,なんでもできますよ。

 

法律しかできないから法律の仕事,と守りに入っているようでは,社会から必要とされません。

 

だから合格はゴールではなく,完全に通過点です。資格そのものはアクセサリーにすぎません。何をやるか,何で価値を生み出すか,何で社会に貢献するかが重要です。

 

上から目線ですみませんでした。

考察; 司法試験受験者数発表

今年5月に実施される,司法試験の出願者数が発表されました。

 

 

 

その数…

 

 

 

 

 

 

 

5811人‼︎

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少ない‼︎

 

 

 

 


昨年より905人減。昨年は6716人でした。

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出願のみで受け控えがあるので,本番では更に5000人程度まで減るような気がします。

 

 

 

前回の司法試験は,最終合格者数1543人,前々回は1583人で,すごく簡単な試験になりましたね。30%程度でしょうか。

  

 

 

自分が受けていた頃(7-8年前)は10000人程度受験で2000人程度合格だったと記憶しています。昔の記憶なので曖昧ですが。

 

 

 

書籍や教材やカリキュラムが,そのころより格段に充実しているので,合格者のレベルは下がっていないとは思いますが…

 

 

 

 

司法試験に受かったら: 司法修習って何だろう?

司法試験に受かったら: 司法修習って何だろう?

 

 


 

解説 #改正民法 #瑕疵担保責任

民法が改正されました。

本稿では,瑕疵担保責任の規定について考えてみたいと思います。

 

改正前の民法第570条は特定物の瑕疵担保責任を,無過失責任として規定したと解する考え方があった。これは特定物ドグマを前提として,特定物の品質不良に関して債務不履行を観念できないという前提で,買主保護のために敢えて短期の期間制限を設けて責任追及の余地を与えたという制度理解であり,一時期は通説的地位を獲得していた。

改正後は,特定物であろうが種類物であろうが品質不良は契約責任で一本化したと解するのが妥当である。

理由は,
①改正後の民法第562条第1項本文は単に「引き渡された目的物」と規定しており,種類物と特定物を区別する手がかりを与えていないこと,
②改正後の民法第564条は,第562条の品質不良の責任は第415条で規整されるべきことを明示していること,
③改正後の民法第566条には,品質に関する担保責任内容として,履行の追完・代金減額と並列で損害賠償請求と解除を列挙していることから,民法第564条と併せ読んでみても民法第415条の責任と本条で規定している担保責任が別個独立のものであることは相当苦しいとみられること,
民法第415条の「債務の本旨に従った履行をしないとき」とは文理的には民法第562条の契約不適合をも含む広い概念と解されること,
の諸点から,法定責任説は採り得なくなっているからである。

また,改正前から学説では契約上の品質保証責任は実質的には不可抗力免責のみを認めるだけの無過失責任という理解が有力になってきていたことから民法第415条に一本化する方が合理的と解されるようになってきていたことと方向的にも符合する。

なお,改正民法では,以前の瑕疵担保責任という用語に代えて「目的物の種類又は品質に関する担保責任」という用語を採用している(民法第566条表題)。

 

 

Before/After 民法改正

Before/After 民法改正

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#外国人の人権 #生存権 #参政権 #憲法 #司法試験 #問題演習

【問題】

 

 在留資格を有し,日本に居住し事業を営む外国人Xは,生存権の保障を受けるか。また,国政選挙・地方選挙につき参政権の保障を受けるか。比較しつつ論ぜよ。

 

 

【問題点の整理】

 

 生存権参政権の人権としての性格論に立ち返るとこのような方向はどう評価されるか。本問は在留外国人の人権そのものよりもむしろ,生存権参政権の性格の異同を主題としている。

 

 

【解答】

 

1.在留外国人の人権

 在留外国人の人権共有主体性については,人権の性格に応じて可能な限り保障され,問題となっている人権の性質を個別に見ていく必要がある。

 

2.生存権の性質

 生存権は社会の構成員ゆえに与えられるべきものであるが,国籍も構成員たるかの1つの考慮要素となる。すなわち,生存権の具体的内容は,「その時々における文化の発達の程度,経済的・社会的条件,一般的な国民生活の状況等との相関関係において判断決定されるべきものであ」り,具体的立法に当たっては,多方面にわたる政策的判断が必要であるところ,国籍非保持者の処遇についても,「特別の条約の存しない限り,当該外国人の属する国との外交関係,国際情勢,国内の政治・経済・社会的諸事情に照らした政治的判断により決定でき」るからである(堀木訴訟,塩見訴訟)。

 以上から,国籍を全く無視した肯定説は支持できず,通説である許容説が妥当であると解される。

※福祉立法の上では国籍要件が大幅に緩和されている。社会保障関係法令については,1981年に国籍要件が原則として廃止された。また生活保護法については「国民」を対象とする法文はそのままに,すでに1954年の厚生省社会局長通知により,一方的行政措置として定住外国人にも適用を認めている。

 

3.参政権(国政レヴェル)

 国民主権の下,国政レベルの参政権の主体を確定するのは「国籍」の本質的機能である。

 

4.参政権(地方レヴェル)

 地方参政権については,地方自治の捉え方が議論に影響する。長期の在留外国人を含む「住民」こそが住民自治の担い手であり,そのことが地方自治制度の核心部分をなすとすれば,立法裁量を広く認める制度的保障説からも国籍要件は違憲となる。しかし,地方自治も,国民主権の妥当する国政の下にある。地方自治の核心部分には国籍要件を考慮してはいけないという規範的要請が含まれる,とまではいえないだろう。この点で要請説は採れない。

 他方,禁止説も支持できない。理由は,①憲法15条1項では「国民」,93条では「住民」と文言が使い分けられている,②地方自治の本旨には下からの住民自治が含まれる,③94条により条例は法律の範囲内でしか認められないから国民主権原理との決定的な背馳は生じない,という点にある。この意味で許容説が妥当である。

 

5.まとめ

 いずれも「保障は受けない」が解答であるが,許容説が妥当する生存権参政権(地方レヴェル)においては,いったん立法で保障を認めた場合は,その改廃について,「改廃前の水準から合理的理由なく保障が後退しないこと」という憲法上の保障が及ぶ(保護範囲の拡張がある)ことになる(ベースライン論,制度後退禁止原則)。