k's point of view

経営を本業とし,その現場で毎日活動しています。このブログは,旧司法試験の問題を中心に,新たに実務的視点で考えてみるブログでしたが,最近は,ビジネス関連の雑考や法律・ビジネス関連の書籍紹介の記事が多くなっています。

旧司法試験

平等権と自由権どちらを主張するか問題

法の下の平等の保障(憲法第14条)は,自由権・財産権・人格権(実体的権利)とは保障の観点が異なることから,実際の憲法問題においては,競合が容易に生じえます。 今回はこの問題について考えてみたいと思います。 平等権と実体的権利を考えた場合の組み…

改正民法で司法試験を考える⑤ 瑕疵担保責任

本連載は,改正民法をベースに司法試験の問題を再検証することによって,改正民法の理解を深めるためのものです。第5回。瑕疵担保責任など。 平成5年度旧司法試験第二次試験論文式試験問題 【民法・第2問】 A社は、B社に対し、実験用マウス30匹を売り渡…

改正民法で司法試験を考える④ 契約の個数,多数当事者の債務,共有

本連載は,改正民法をベースに司法試験の問題を再検証することによって,改正民法の理解を深めるためのものです。第4回。契約の個数,多数当事者の債務,共有。 平成3年度旧司法試験第二次試験論文式試験問題 【民法・第2問】 A、B及びCは、共同してD…

改正民法で司法試験を考える③ 贈与,盗品の即時取得,履行補助者の過失

本連載は,改正民法をベースに司法試験の問題を再検証することによって,改正民法の理解を深めるためのものです。第3回。贈与,盗品の即時取得,履行補助者の過失。 平成元年度旧司法試験第二次試験論文式試験問題 【民法・第1問】 Aは、Bに対し、自己の所…

改正民法で司法試験を考える② 差押え,解除,債権譲渡

本連載は,改正民法をベースに司法試験の問題を再検証することによって,改正民法の理解を深めるためのものです。第2回。差押え,解除,債権譲渡。 平成20年度旧司法試験第二次試験論文式試験問題 【民法】 Aは,工作機械(以下「本件機械」という。)を…

改正民法で司法試験を考える① 詐害行使取消権

本シリーズは,改正民法で司法試験の問題を解いてみて,改正民法についての考察を深めるためのものです。第1回。詐害行為取消権,解除。 旧司法試験昭和63年度第2問 AB間でA所有の不動産をBに3000万円で売却する旨の契約が成立し、内金2000万円の支払後、残代…

【憲法】表現の自由⑥ 新聞業界の保護と表現の自由の関係

【問題】 新聞の発行部数の上で,大手全国紙数紙が市場を寡占している現状を踏まえて,次のような内容を有する「新聞法」が制定されたとする。A,B各条の合憲性を比較しつつ述べよ。 A条 新聞メディアが伝える情報内容が過度に商業ベースになるのを防ぐため…

【憲法】表現の自由⑤ 規制類型論

一般に、表現の自由の規制については表現内容規制と、表現内容中立規制が言われる。 表現内容規制一般について考える際には、2通りの審査のやり方がある。1つは「定義付け衡量」で、憲法上保護される表現とそうでないものとをしっかり分ける、という形。例…

【憲法】表現の自由④ 小説とプライバシー

【問題】 芸能人Xは某新興宗教の熱心な信者である。そのことを秘して芸能活動を行っていた。ところがたまたまXの信仰を聞き及んだ小説家Yは,Xの生き様がかねてから自分が温めていた人物像に極めて近いと感じ,Xの個人情報を徹底的に集めた上で,それに基づ…

【憲法】表現の自由③ 表現の自由とプライバシー権の調整問題

(表現の自由の内在的制約) 如何に憲法上,表現の自由の保障が手厚いとはいえ,他の私人の人格の核心部分を侵害するようなプライバシー権の侵害は許されない。このことは芸術表現ないし小説表現一般について妥当する。 (小説表現ゆえの侵害可能性) 小説表…

旧司法試験・民法「抵当権の実行を巡る冒険」(平成9年度・第1問)

【問題】 Aは,その所有する甲土地にBのために抵当権を設定して,その旨の登記をした後,Cに対し,甲土地を建物所有目的で期間を30年と定めて賃貸した。Cは,甲土地上に乙建物を建築し,乙建物にDのために抵当権を設定して,その旨の登記をした。その…