k's point of view

経営を本業とし,その現場で毎日活動しています。このブログは,旧司法試験の問題を中心に,新たに実務的視点で考えてみるブログでしたが,最近は,ビジネス関連の雑考や法律・ビジネス関連の書籍紹介の記事が多くなっています。

憲法

フリースタイルダンジョンUZIの大麻使用について

フリースタイルダンジョン!!! toyokeizai.net 大麻取締法違反の疑いで逮捕されたのは、ヒップホップミュージシャンのUZIこと許斐氏大容疑者。厚生労働省麻薬取締部によると、許斐容疑者は15日、東京・目黒区の自宅で、乾燥大麻を所持した疑いが持たれてい…

【憲法】内容規制と内容中立規制(旧司法試験 憲法 平成3年度第1問)

【問題】 「市の繁華街に国政に関する講演会の立て看板を掲示した行為が、屋外広告物法及びそれに基づく条例に違反するとして有罪とされても、表現内容に関わらないこの種の規制は、立法目的が正当で立法目的と規制手段との間に合理的な関連性があれば違憲で…

【憲法】政教分離(旧司法試験 憲法 平成4年度第1問)

【問題】 A市は、市営汚水処理場建設について地元住民の理解を得るために、建設予定地区にあって、四季の祭りを通じて鎮守様として親しまれ、地元住民多数が氏子となっている神社(宗教法人)境内の社殿に通じる未舗装の参道を、2倍に拡幅して舗装し、工事…

【憲法】積極目的規制(旧司法試験 憲法 昭和60年度第1問)

【問題】 国会は、国際的競争力の弱いある産業を保護しその健全な発展を図るため、外国からの輸入を規制し、その生産物の価格の安定を図る措置を講ずる法律を制定した。 A会社は、その生産物を原料として商品を製造しているところ、右の法律による規制措置…

【憲法】議員の発言と免責特権(旧司法試験 憲法 平成6年度第2問)

【問題】 国会議員が院内で人の名誉を侵害する発言をした場合、民事上、刑事上の責任を問われるか。 また、所属議院において、右発言を理由に除名の決議がなされた場合、当該議員はその決議の効力を訴訟で争うことができるか。地方議会の議員の場合と対比し…

最高裁のリベラルな勢力 労働基本権の判例

公務員の労働基本権に関する諸判例は,日本の憲法史を考える上でも重要とされる。 当初,公務員の労働組合が争議行為を行うことを事実上可能にするようなものではないか,ということで最高裁の中でリベラルな勢力があるのではないかと当時の政権が考え,人事…

選挙における戸別訪問の禁止の合憲性

伊藤正己裁判官による補足意見を見てみたいと思います。 裁判官伊藤正己の補足意見は、次のとおりである。 一 選挙運動としていわゆる戸別訪問を禁止することが憲法二一条に違反するものでないことは、当裁判所がすでに昭和二五年九月二七日大法廷判決(刑集…

司法試験過去問・憲法・平成22年・生存権及び選挙権と住所

司法試験過去問 憲法 平成22年 [公法系科目] 〔第1問〕(配点:100) 市町村長は,個人を単位とする住民票を世帯ごとに編成して,住民基本台帳を作成しなければならない【参考資料1】。生活の本拠である住所(民法第22条参照)の有無によって,権…

司法試験過去問・憲法・平成21年度・遺伝子治療研究

[公法系科目](平成21年度) 〔第1問〕(配点:100) 遺伝子は,細胞を作るためのタンパク質の設計図である。人間には約2万5000個の遺伝子があると推測されている。遺伝情報は,子孫に受け継がれ得る情報で,個人の遺伝的特質及び体質を示すも…

司法試験過去問解析・憲法・平成27年度

【平成27年度新司法試験 公法系第1問〔憲法〕】 20XX年,A市において,我が国がほぼ全面的に輸入に頼っている石油や石炭の代替となり得る新たな天然ガス資源Yが大量に埋蔵されていることが判明し,民間企業による採掘事業計画が持ち上がった。その…

【憲法】表現の自由⑥ 新聞業界の保護と表現の自由の関係

【問題】 新聞の発行部数の上で,大手全国紙数紙が市場を寡占している現状を踏まえて,次のような内容を有する「新聞法」が制定されたとする。A,B各条の合憲性を比較しつつ述べよ。 A条 新聞メディアが伝える情報内容が過度に商業ベースになるのを防ぐため…

【憲法】表現の自由⑤ 規制類型論

一般に、表現の自由の規制については表現内容規制と、表現内容中立規制が言われる。 表現内容規制一般について考える際には、2通りの審査のやり方がある。1つは「定義付け衡量」で、憲法上保護される表現とそうでないものとをしっかり分ける、という形。例…

【憲法】表現の自由④ 小説とプライバシー

【問題】 芸能人Xは某新興宗教の熱心な信者である。そのことを秘して芸能活動を行っていた。ところがたまたまXの信仰を聞き及んだ小説家Yは,Xの生き様がかねてから自分が温めていた人物像に極めて近いと感じ,Xの個人情報を徹底的に集めた上で,それに基づ…

【憲法】表現の自由③ 表現の自由とプライバシー権の調整問題

(表現の自由の内在的制約) 如何に憲法上,表現の自由の保障が手厚いとはいえ,他の私人の人格の核心部分を侵害するようなプライバシー権の侵害は許されない。このことは芸術表現ないし小説表現一般について妥当する。 (小説表現ゆえの侵害可能性) 小説表…

【憲法】 表現の自由② 内容規制と内容中立規制(司法試験 平成3年度第1問)

問題 「市の繁華街に国政に関する講演会の立て看板を掲示した行為が、屋外広告物法及びそれに基づく条例に違反するとして有罪とされても、表現内容に関わらないこの種の規制は、立法目的が正当で立法目的と規制手段との間に合理的な関連性があれば違憲ではな…

【憲法】表現の自由① 間接的・付随的制約

表現の自由の中で特に間接的・付随的な規制について取り上げる。 例の猿払判決の文脈では、内容に着目した規制のうち、その内容自体が悪質であるという理由での規制を直接的規制と呼びます。他方、内容中立規制および内容規制のうち、その内容自体は悪質でな…

憲法 問題解析 財産法に関する論点

【設問】 以下の事例に含まれる憲法上の問題点を論ぜよ。(1) K山は,かつてK部落の入会地であったが,明治時代の町村制の実施とともに公有財産となり,現在ではX市が所有するとともに,旧K部落に住む人々の採草採薪の権利が,旧慣使用権として認められてきた…

外国人に対する別異取扱いに関する憲法論

【問題】 アパートの大家Yは,Xが外国人であるというだけの理由で同人からの入居申込みを断った。これに対しXは,Yによる契約の拒絶は憲法14条に違反するとして,Yに対して不法行為に基づく慰謝料請求訴訟を提起した。この訴訟における憲法上の争点につき論…

憲法問題解析 LGBTの団体に対する公共施設の利用拒否

【事案】同性愛に関する正確な知識の普及と社会的偏見の解消を目的とするLGBTの団体A会の代表者Xらは,会員の活動報告の合宿のため,Y県に青年の家の宿泊利用を申し込んだところ,Y県当局は次の理由で利用を認めなかった。 同室宿泊は性行為の可能性がある …

文化祭の発表内容と宗教的中立性(旧司法試験 憲法 平成10年度第1問)

これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者: マイケルサンデル,Michael J. Sandel,鬼澤忍 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2011/11/25 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 204回 この商品を含むブログ (70件) を見る 【問題…

法律と条例(旧司法試験 憲法 昭和59年度第2問)

【問題】 条例と法律との関係における諸論点について、政令と法律との関係の場合と対比しながら、説明せよ。 【問題点の整理】 1.設問前段 2.設問後段(あくまでも比較のため) 原告 国(法律制定者) 国会(法律制定者) 被告 地方公共団体(条例制定者…

憲法問題解析:共有物分割制限と憲法上の財産権の保障

【問題】 最近,熱帯雨林の保護への関心が世界的に高まり,世界有数の木材輸入国である我が国も輸入木材への依存体質を改める必要に迫られている。そこで国会では,我が国の林業を発展させることで木材の自給率を上昇する必要があるとの観点から,森林経営の…

憲法問題解析:遺伝子操作を用いる研究活動の規制

【問題】 甲県では,県内に多数存在する民間の研究施設(大学を除く)における研究が,遺伝子操作などを行っていることに対して、次のような規定を有する「遺伝子操作規制条例」を制定したものとする。規制対象となる遺伝子操作の概念自体は明確であるとして…

民主制・司法権・裁判所(旧司法試験 憲法 平成9年度第2問)

【問題】 住民訴訟(地方自治法242条の2)の規定は、憲法76条1項及び裁判所法3条1項とどのような関係にあるかにあるかについて論ぜよ。 また、条例が法律に違反することを理由として、住民は当該条例の無効確認の訴えを裁判所に提起できる旨の規定…

憲法における三段階審査論

onlythegoodyoung.hatenablog.com はじめに スターバックスで憲法??と思いましたが結構良い本です。今回は憲法における三段階審査論についてご紹介します。 スターバックスでラテを飲みながら憲法を考える 作者: 松井茂記 出版社/メーカー: 有斐閣 発売日:…

海外旅行の自由(旧司法試験 憲法 昭和61年度第1問)

海外旅行の自由(旧司法試験 憲法 昭和61年度第1問) 「ただし,たとえ旅券法の規定が法令として違憲とはいえないとしても,海外旅行の自由が持つ重要性(精神的自由の側面)を考慮するならば,個別事例において,外務大臣の裁量逸脱を認めるべき場合が存す…

公共施設における表現規制(旧司法試験 憲法 平成8年度第1問)

問題 団体Aが、講演会を開催するためY市の設置・管理する市民会館の使用の許可を申請したところ、Y市長は、団体Aの活動に反対している他の団体が右講演会の開催を実力で妨害しようとして市民会館の周辺に押しかけ、これによって周辺の交通が混乱し市民生…

性犯罪者のGPS監視と行動範囲制限(司法試験 平成28年度 公法系第1問(憲法))

世間の流れに逆らって平等権で構成しています。以前に投稿していましたが,考察を深め,少し手を加えました。 onlythegoodyoung.hatenablog.com 【問題】 20**年5月,連続して発生した次の2つの事件により,性犯罪者に対する再犯防止に社会の関心が集…

平等に関する公法学の基本フォーマット

平等条項の解釈論は、憲法学にとって最大の難問のひとつとなっている。 「平均的に皆を等しい扱いをする」ということが正義なのか、それとも配分的正義、「その人に相応しい扱いをすることが大事なのか」、これが正義に関する議論の原型になっている。 この…

知る権利・プライバシー権

ナントカ県に在住する太郎は,県が自分の思想信条についての個人情報を保有しているのではないかと疑い,同県の情報公開条例に基づき思想信条に係る自己情報の公開を請求した。 ところがナントカ県知事は,「条例第5条では『特定の個人を識別しうる情報のう…