k's point of view

経営を本業とし,その現場で毎日活動しています。このブログは,旧司法試験の問題を中心に,新たに実務的視点で考えてみるブログでしたが,最近は,ビジネス関連の雑考や法律・ビジネス関連の書籍紹介の記事が多くなっています。

司法試験

法科大学院ランキング・司法試験情報で60000アクセス!

運営報告です。 ブログを始めて2年あまり,先日累計60000アクセスに到達しました。 いつもこのブログを訪ねてくださっている皆様に厚く御礼申し上げます。 このブログは,司法試験をメインテーマにしていますが,法科大学院ランキングのコンテンツから一気に…

平等権と自由権どちらを主張するか問題

法の下の平等の保障(憲法第14条)は,自由権・財産権・人格権(実体的権利)とは保障の観点が異なることから,実際の憲法問題においては,競合が容易に生じえます。 今回はこの問題について考えてみたいと思います。 平等権と実体的権利を考えた場合の組み…

2018司法試験 短答足切りと論文合格率について

今年の司法試験, 5000人の司法試験受験生に対し、短答で昨年同様に3割ちょい落ちるとすると、3000人強の論文の戦い。これで合格者数据え置きで1500人受かるなら、短答さえクリアすればかなり有利 5000人の司法試験受験生に対し、短答で昨年同様に3割ちょい…

法科大学院ランキングで累計50000アクセス!

またも運営報告ですみません。 今週日曜に合計50000アクセスに到達しました。 いつもこのブログを訪ねてくださっている皆様に御礼申し上げます。 法科大学院ランキングのコンテンツから一気にアクセス数が伸びました。最近は1日50件程度はPVをいただけるよう…

2017年 司法試験 合格者・法科大学院別ランキングを振り返る。

2018年の司法試験の出願者数が,先日開示されました。5811人でしたね。 onlythegoodyoung.hatenablog.com この機会に今一度,司法試験の,大学院別(予備試験グループ含む)合格者ランキングを振り返りたいと思います。 司法試験合格者数 総評(法務省) htt…

考察; 司法試験受験者数発表

今年5月に実施される,司法試験の出願者数が発表されました。 その数… 5811人‼︎ 少ない‼︎ 昨年より905人減。昨年は6716人でした。 出願のみで受け控えがあるので,本番では更に5000人程度まで減るような気がします。 前回の司法試験は,最終合格者数1543人,…

解説 #改正民法 #瑕疵担保責任

民法が改正されました。 本稿では,瑕疵担保責任の規定について考えてみたいと思います。 改正前の民法第570条は特定物の瑕疵担保責任を,無過失責任として規定したと解する考え方があった。これは特定物ドグマを前提として,特定物の品質不良に関して債務不…

#外国人の人権 #生存権 #参政権 #憲法 #司法試験 #問題演習

【問題】 在留資格を有し,日本に居住し事業を営む外国人Xは,生存権の保障を受けるか。また,国政選挙・地方選挙につき参政権の保障を受けるか。比較しつつ論ぜよ。 【問題点の整理】 生存権・参政権の人権としての性格論に立ち返るとこのような方向はどう…

性犯罪者のGPS監視と行動範囲制限(司法試験 平成28年度 公法系第1問(憲法))

世間の流れに逆らって平等権で構成しています。以前に投稿していましたが,考察を深め,少し手を加えました。 onlythegoodyoung.hatenablog.com 【問題】 20**年5月,連続して発生した次の2つの事件により,性犯罪者に対する再犯防止に社会の関心が集…

【憲法】輸血拒否者に対する治療行為

【事案】 Xは,手術をすれば当面は生きながらえる中期のガンを宣告された。かねてから輸血の医学的な安全性に疑問を有していたXは,国立病院の担当医師に対して無輸血手術を申し入れ,医師がそれを了承したため手術を受けた。その結果,Xのガンはさしあたり…

【憲法】公務員の人権に関する最高裁のスタンスの変化

【問題】 国家公務員法は,公務員の政治活動の自由及び労働基本権を制限しているが,判例はいずれについても合憲判決を下している。この点につき論ぜよ。 (参照) 国家公務員法第102条第1項 職員は・・・・・・人事院規則で定める政治的行為をしてはならない。 同…

【憲法】内容規制と内容中立規制(旧司法試験 憲法 平成3年度第1問)

【問題】 「市の繁華街に国政に関する講演会の立て看板を掲示した行為が、屋外広告物法及びそれに基づく条例に違反するとして有罪とされても、表現内容に関わらないこの種の規制は、立法目的が正当で立法目的と規制手段との間に合理的な関連性があれば違憲で…

【憲法】政教分離(旧司法試験 憲法 平成4年度第1問)

【問題】 A市は、市営汚水処理場建設について地元住民の理解を得るために、建設予定地区にあって、四季の祭りを通じて鎮守様として親しまれ、地元住民多数が氏子となっている神社(宗教法人)境内の社殿に通じる未舗装の参道を、2倍に拡幅して舗装し、工事…

【憲法】積極目的規制(旧司法試験 憲法 昭和60年度第1問)

【問題】 国会は、国際的競争力の弱いある産業を保護しその健全な発展を図るため、外国からの輸入を規制し、その生産物の価格の安定を図る措置を講ずる法律を制定した。 A会社は、その生産物を原料として商品を製造しているところ、右の法律による規制措置…

【憲法】議員の発言と免責特権(旧司法試験 憲法 平成6年度第2問)

【問題】 国会議員が院内で人の名誉を侵害する発言をした場合、民事上、刑事上の責任を問われるか。 また、所属議院において、右発言を理由に除名の決議がなされた場合、当該議員はその決議の効力を訴訟で争うことができるか。地方議会の議員の場合と対比し…

最高裁のリベラルな勢力 労働基本権の判例

公務員の労働基本権に関する諸判例は,日本の憲法史を考える上でも重要とされる。 当初,公務員の労働組合が争議行為を行うことを事実上可能にするようなものではないか,ということで最高裁の中でリベラルな勢力があるのではないかと当時の政権が考え,人事…

司法試験過去問・憲法・平成22年・生存権及び選挙権と住所

司法試験過去問 憲法 平成22年 [公法系科目] 〔第1問〕(配点:100) 市町村長は,個人を単位とする住民票を世帯ごとに編成して,住民基本台帳を作成しなければならない【参考資料1】。生活の本拠である住所(民法第22条参照)の有無によって,権…

司法試験過去問・憲法・平成21年度・遺伝子治療研究

[公法系科目](平成21年度) 〔第1問〕(配点:100) 遺伝子は,細胞を作るためのタンパク質の設計図である。人間には約2万5000個の遺伝子があると推測されている。遺伝情報は,子孫に受け継がれ得る情報で,個人の遺伝的特質及び体質を示すも…

司法試験過去問解析・憲法・平成27年度

【平成27年度新司法試験 公法系第1問〔憲法〕】 20XX年,A市において,我が国がほぼ全面的に輸入に頼っている石油や石炭の代替となり得る新たな天然ガス資源Yが大量に埋蔵されていることが判明し,民間企業による採掘事業計画が持ち上がった。その…

スポーツという競争システムと司法試験

年の瀬なので,少し心に残していただけるような,じっくりした話を一つ。 世間では,オリンピックが盛り上がっています。自分も,斜に構えているのではなく,スポーツは大好きなので,自分なりに楽しんで見ています。 ただ,スポーツを美化しすぎることは戒…

【租税法】司法試験過去問検討① サンプル問題・第1問

新司法試験 サンプル 選択科目 租税法 第1問 AとBは,夫婦で飲食店(ポップ&モム)を経営している。店舗の敷地の所有権や食品衛生法の許可などの名義は,夫Aとなっていたが,材料の仕入れについては,その時々の状況により,それぞれの名義A,Bを用いて取…

改正民法で司法試験を考える⑤ 瑕疵担保責任

本連載は,改正民法をベースに司法試験の問題を再検証することによって,改正民法の理解を深めるためのものです。第5回。瑕疵担保責任など。 平成5年度旧司法試験第二次試験論文式試験問題 【民法・第2問】 A社は、B社に対し、実験用マウス30匹を売り渡…

改正民法で司法試験を考える④ 契約の個数,多数当事者の債務,共有

本連載は,改正民法をベースに司法試験の問題を再検証することによって,改正民法の理解を深めるためのものです。第4回。契約の個数,多数当事者の債務,共有。 平成3年度旧司法試験第二次試験論文式試験問題 【民法・第2問】 A、B及びCは、共同してD…

改正民法で司法試験を考える③ 贈与,盗品の即時取得,履行補助者の過失

本連載は,改正民法をベースに司法試験の問題を再検証することによって,改正民法の理解を深めるためのものです。第3回。贈与,盗品の即時取得,履行補助者の過失。 平成元年度旧司法試験第二次試験論文式試験問題 【民法・第1問】 Aは、Bに対し、自己の所…

改正民法で司法試験を考える② 差押え,解除,債権譲渡

本連載は,改正民法をベースに司法試験の問題を再検証することによって,改正民法の理解を深めるためのものです。第2回。差押え,解除,債権譲渡。 平成20年度旧司法試験第二次試験論文式試験問題 【民法】 Aは,工作機械(以下「本件機械」という。)を…

改正民法で司法試験を考える① 詐害行使取消権

本シリーズは,改正民法で司法試験の問題を解いてみて,改正民法についての考察を深めるためのものです。第1回。詐害行為取消権,解除。 旧司法試験昭和63年度第2問 AB間でA所有の不動産をBに3000万円で売却する旨の契約が成立し、内金2000万円の支払後、残代…

刑事訴訟法⑪ 伝聞法則

伝聞法則 概念図 事実(F) → 供述者(W) → 供述(N) 知覚 記憶 表現 ←推認 ←推認 ←推認 見間違い / 記憶の混乱・減退 / 言語使用上の不明確・不誠実 = 「伝聞の危険」 伝聞法則は,供述過程に介在する誤謬の危険を勘案して,正確な事実認定に資することを目的と…

刑事訴訟法⑩ 訴因を軸にした訴訟追行の法的規制

訴因を軸にした訴訟追行の法的規制 訴因は,構成要件に該当する具体的な事実の記載であり,できる限り日時・場所・方法を持って特定し明示しなければならない(法256Ⅲ参照)。それは当事者である検察官が審理判決を請求する犯罪事実の主張である。当事者主義訴…

刑事訴訟法⑨ おとり捜査

おとり捜査 ①捜査機関またはその依頼を受けた者が,②その身分や意図を相手方に秘して,犯罪を実行するように働きかけ,③対象者が犯罪の実行に着手したところで現行犯逮捕等により検挙する手法。 <事例1> 警察官は,Xがかねてから覚せい剤の密売を繰り返し…

刑事訴訟法⑧ 逮捕に伴う令状を必要としない強制処分

逮捕に伴う令状を必要としない強制処分 Ⅰ 逮捕の現場における令状を必要としない強制処分 第1は「逮捕の現場」には,逮捕被疑事実に関連する証拠が存在する蓋然性が一般的に高いと考えられることそれ自体を根拠として,裁判官による「正当な理由」の審査を行…